@phdthesis{oai:mukogawa.repo.nii.ac.jp:00001914, author = {畑井, 麻友子 and Hatai, Mayuko}, month = {2020-06-16, 2020-06-16, 2020-06-20}, note = {還元型グルタチオン (GSH) はグルタミン酸、システインおよびグリシンから成るトリペプチドであり、重要な細胞内抗酸化物質である。しかし、正常肝臓よりも肝がん細胞において GSH 含量が上昇していること、GSH 含量の増加は細胞増殖を促進すること、GSH 含量の高い B16 マウスメラノーマ細胞は、脾臓から肝臓への転移活性が高いことが報告されている。これらの報告より、がん細胞内の GSH 含量を減少させることは、がん細胞の増殖および転移を抑制することにつながると考えられた。  喫煙は慢性閉塞性肺疾患および心血管疾患などを誘発することから、極めて有害な習慣の一つである。しかし、たばこ煙は生体内の抗酸化物質である GSH 含量を低下させることが報告されている。  そこで本研究では、たばこ煙ガス相成分を集めたニコチン・タール除去たばこ煙水抽出液 (nicotine- and tar-removed cigarette smoke extract ; CSE) がマウスメラノーマ細胞以外のがん細胞の増殖および転移を抑制するか否かを明らかにするため、マウス大腸がん Colon-26 細胞を用いて検討した。次に、CSE 中の GSH との反応性が高い化合物に着目し、抗がん剤の有力なシード化合物を見いだすため、検討を行った。  その結果、CSE が Colon-26 細胞を用いた経脾肝転移モデルマウスにおいて、肝転移抑制作用を示すことを明らかにした。その作用機序の 1 つとして、CSE は Colon-26 細胞の MMP-2 分泌量を減少させることにより、浸潤を抑制することが示唆された。GSH との反応性が高い methyl vinyl ketone (MVK) は Colon-26 細胞の増殖に影響を与えない濃度で Colon-26 細胞の浸潤を抑制した。GSH との反応性が高い trans-2-pentenal は Colon-26 細胞の増殖を準正常細胞である BALB/3T3 clone A31 よりも低濃度で抑制した。これらのことから、MVK ならびに trans-2-pentenal は抗がん剤のシード化合物あるいはアジュバントになり得ると考えられる。}, school = {武庫川女子大学}, title = {マウス大腸がん Colon-26 細胞に対するたばこ煙ガス相抽出液の抗転移作用とグルタチオン抱合能に基づく未知の抗がん活性成分の探索}, year = {}, yomi = {ハタイ, マユコ} }