@phdthesis{oai:mukogawa.repo.nii.ac.jp:00001119, author = {武田, 誠一 and Takeda, Seiichi}, month = {2017-09-06, 2017-09-06, 2017-09-06}, note = {ヘパリン(HE) は血管内皮細胞に結合し, Extracellular superoxide dismutase (EC-SOD)の放出を促すことによって間接的なラジカルスカベンジング作用を示すことが報告されている.しかしながら副作用である出血傾向のため,投与量が制限される.申請者は HE の副作用である出血傾向を軽減するために,HE から中分子ヘパリン (MHE) を合成した.さらに, MHEにアミノ酸を付加した中分子ヘパリニルアミノ酸誘導体 (MHADs) を12 種類合成し,ラジカルスカベンジング作用を検討した.最初に in vitroの検討を行った.キサンチン (0.01 μM/mL) 及びキサンチンオキシダーゼ (0.2 U/mL)を用いてフリーラジカルを発生させ,ヒトさい帯静脈内皮細胞(HUV-EC) を傷害し,その傷害に対するMHADsの作用を検討した. HUV-EC の傷害の程度はcell viabilityを指標にした .フリーラジカルにより傷害を受けたHUV-EC の cell viabilityは著しく低下した.フリーラジカルによる HUV-EC の cell viabilityの低下は HE によって軽減される傾向がみられた.MHADsのうち,中分子ヘパリニルフェニルアラニン(MHF),中分子ヘパリニルロイシン(MHL)及び中分子ヘパリニルチロシン(MHY)には,HUV-EC のcell viabilityの低下を有意に抑制する作用がみられた.続いて in vivoにおいて HE ,MHF及び MHLのラジカルスカベンジング作用を検討した.検討にはマウス虚血性足浮腫モデルを供した.またHE の出血傾向の指標としてマウス血漿を用いて活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)を測定した.HEをマウスの虚血処置前に投与した場合,APTTが有意に延長した用量において有意な虚血性浮腫抑制がみられた.その時の用量・反応曲線は用量依存的ではなく,釣り鐘型であった.虚血中あるいは虚血後に投与した場合は,虚血性浮腫抑制がみられなかった.MHF及びMHL投与群においてはHE同様虚血処置前に投与した場合,APTTが延長しないか,軽度の延長しかみられない用量で有意な虚血性足浮腫抑制がみられ,用量・反応曲線はHEと同様,釣り鐘型であった.さらに,MHFには虚血処置前だけでなく,虚血処置後に投与した群においても虚血性浮腫抑制がみられた.最後に,これら作用メカニズムを明らかにする目的でHE,MHFあるいはMHLをマウスに投与し、20分後に採血し,血中のEC-SOD活性を測定した.HE投与群ではAPTTが有意に延長した用量において有意な血中EC-SOD活性の上昇がみられた.MHF及びMHL投与群に置いてはAPTTが延長しない用量で有意な血中EC-SOD活性の上昇がみられた.用量・EC-SOD活性曲線はHE,MHF及びMHL投与群,いずれも釣り鐘型を呈した.次に,一定用量 (10 mg/ 10mL/kg) の HE ,MHFあるいは MHLをマウスに投与した時の血中 EC -SOD活性の経時的な変化を検討した.いずれの被験物質においても投与5分後に EC -SOD活性は最大となった.以上の結果より, MHF及び MHLは 出血傾向の観点から HE より安全性が高く,APTTが延長しない用量で血中の EC-SOD活性を上昇させることによりラジカルスカベンジング作用を現すことが明らかとなった.}, school = {武庫川女子大学}, title = {中分子ヘパリニルアミノ酸誘導体のラジカルスカベンジング作用及び機序の検討}, year = {} }